エッセンシャル思考を把握したいときはないでしょうか。
けど、そんな中で悩むことは、
・エッセンシャル思考を業務へ適用する方法がわからない
ですよね。
今回はそんなお悩みを解決する
・エッセンシャル思考の適用方法と危険となる条件を考察
についてまとめます!
もくじ
エッセンシャル思考とはなに?
エッセンシャル思考は本当に必要かつ重要なことを見極め、それに集中する思考法ととなります。
エッセンシャルは英語では、スペル「essential」で、訳すと欠くことのできない、または必須であるという意味になります。
近年エッセンシャルワーカーという主に医療従こと者を指す呼び名がありますが、
たとえばワクチン接種を受けに行くとき、医者や看護師が必要となります。
エッセンシャルはその人やものやことがないと機能しないし、必要不可欠であるという意味であることがわかります。
その考え方を仕事や日常生活において適用し、必要かつ大切なことはなにであるか判断、行動した結果、自分の望む最大限の成果を得ることができるという訳です。
エッセンシャル思考を身に着けるメリットはなに?
リソースを最大活用
エッセンシャル思考を身に着ける最大のメリットは有限である個々人のリソースをその時大切で重要な物ことに集中できることです。
1人1人のリソースは限られています。
一方で人は自分をより良くするためにあれやこれやをしがちです。
限られたリソースでいろいろなことを同時にやろうとすると当然ながらどれもが中途半端に終わってしまいます。
ところが、必要なことだけにしぼれば、リソースを集中的に使うことができ、前者より成果が得られやすくなります。
判断に迷わない
次に判断に迷いが生じないということです。
価値観を明確にし判断基準を設けているので、その時に何が大切かを判断するし、説明をすることができます。
優柔不断であると言われている人はエッセンシャル思考を身に着けることにより180度変わるかもしれません。
エッセンシャル思考を身に着けたことによるディメリットはなに?
集団から浮いてしまう
エッセンシャル思考を身に着けたことによるディメリットは集団から浮いてしまうことです。
人は何かしらの集団に所属しています。例えば会社や学校、近所、友人、サークル、親族、家族などです。
例えば会社の飲み会とか、友人や親族の集まりとかがあれば極力優先して参加するのが通常の考え方かと思いますが、エッセンシャル思考で判断すると不要の一択になります。
他の人は大切だと思っていることでも自分では不要と判断してしまうという、価値基準の差が出てしまうという訳です。
エッセンシャル思考を使う場面をしっかり見極めることも必要といえるでしょう。
正しくないことも強力に作用する
エッセンシャル思考は本人に強力に作用する思考法であるため、本人にとってたいして大切でなく正しくないことを選択した時にも作用してしまうことがあります。
知人からの誘いや勧誘など外野からのアプローチは特に注意した方がよいでしょう。
自分の行動を決める上で、それが正しいかどうか自分の判断基準をしっかり持つことが大切といえるでしょう。
必要なことを絞り込む方法
エッセンシャル思考で必要なことを絞り込む方法について説明をします。
考え方
エッセンシャル思考で必要なことを絞り込む考え方は以下の通りです。
・どれもやる⇒これをやると決める
・どれも大こと⇒大ことなことはこれ
・全部やる⇒何でもはやらない
決断する
ただでさえ仕事で忙しい中で、会社の飲み会に参加したり、スキルアップのために資格の勉強をしたり、夜間にスクールに通ってみたり、土日は趣味のゴルフをやってみたり…
そんな中で子供が病気になって保育園に迎えにいかなければならなかったり、妻の気分が落ち込んで外出が難しくなっていたり…
悪いことはよく重なるものです。
そんな時は考え方の項目を見て
すべて自分でできないことを知り、優先順位をきめて、優先度が高いことを実行する決定を下していきます。
上記の例であれば、
保育園に行くことを優先度高、仕事を中断し早退のための調整を検討します。次に妻の状況確認、フォローを検討し、今日の飲み会はキャンセル、土日サポートが必要であればゴルフもキャンセルとします。
会社の上司や同僚からはえっと文句の一つや二ついわれるかと思いますが、優先度が高いことを確実にこなすためにも仕方がないことです。
そして気づくのです。
仕事を中断しても、飲み会やゴルフを断ったとしても仕事に支障は出ず、付き合いも変わらず続けているということを。
大切なことを見極める方法
これまで必要なことを絞り込んでききましたが、次にそれが本当に大切なことであるかを見極める必要があります。
上記の例では仕事より子供や妻、そして家庭を優先しました。
人によってはヘルパーや家政婦がいるので家庭のトラブルはある程度カバーできる。それよりも会社の将来に影響する商談があるから仕事を優先せざるを得ないということもあるかもしれません。
大切なことは人によって、また状況によって異なることが言えます。
ではどのような基準でそれを判断したらよいか悩みますよね。
それを見極める方法は以下の通りとなります。
それをなぜやるか、いつやるか、どうやるか説明できるか
一つ目の方法はなぜやるか、いつやるか、どうやるか説明できるかが大切なものであるかどうかのポイントになります。
例えば会社の飲み会を例にすると
なぜやるか⇒つきあいのため
いつやるか⇒誘われ次第
どうやるか⇒流れできめる
ん~、全然説明ができないですね…
熱を出した子供の対応についてはどうでしょうか。
なぜやるか⇒子供の救命、妻が動けない、園のルール順守のため
いつやるか⇒いますぐ
どうやるか⇒仕事を中断し、保育園へいく
明確に説明ができますね。
いま、そしてこれからやろうとしていることの説明ができるかどうかが、大切なことであるかどうかの判断基準のひとつになります。
判断基準を明確にする
二つ目に判断基準を明確にすることが大切なことであるかどうかを見極めるポイントになります。
よく優柔不断といわれる人は何が原因かと言われれば、それは判断基準がはっきりしていないことが根源にあります。
奥様に家庭と仕事どちらが大ことと詰め寄られたことはないでしょうか。
正直、どちらも大ことで甲乙つけることなんてできない!
と思うことがあるでしょう。
しかし、エッセンシャル思考では明確に判断基準を持つことが必要になります。
そうは言われても…と思うことも当然です。
そんな判断基準をはっきりさせるためには、多くの情報を得て、じっくり考える時間が必要不可欠だからです。
じっくりと考える自分のための時間をつくる
三つ目に自分のための時間を確保し、じっくり考えることは大切なことを見極めるために必要とされます。
それは人生のあらゆる場面で判断をしなければならないその基準は考えてすぐに出るものではないからです。
エッセンシャル思考はそのための時間をしっかりと意図的に作ることが大切としています。
場合によっては考えることの優先順位を高くし、会社の飲み会をキャンセルして空いた3時間を喫茶店で考え事をするということもよいでしょう。
また起きている時間だけでなく寝る時間もしっかり確保することも重要としています。
それは睡眠不足であると良い考え、判断はできないとされているからで、極端な話酔っ払いと同じ状況であるからです。
考える内容
次に何を考えればよいかということですが、以下のことを考えます。
・今のテーマに沿って情報収集をする
・今問題としていることを棚卸する
・何に取り組むべきか課題を整理
・自分の役割、ミッションを決めていく
これらを考え整理されると価値観が徐々に見えてきますので、それをまとめ上げます。
価値観が明確になってくるとおのずと判断基準もできあがっていきます。
例えば子供と接する時間が短く、その不満を妻から言われたということを問題とした場合、
まず、仕事と家庭を両立している人のブログや本を読んだり、知人、兄弟などから情報収集し、家庭や家族との時間が尊いものだと理解します。
次に仕事中心の生活から、仕事と家庭の時間のバランスを改善することを取り組むべき課題としてあげ、
役割は父親として定義し、家族との時間を確保し、家族を含め満足な1日にすることをミッションとしていきます。
そうしていくと家族との時間が大切なものとなる価値観が出てきます。
その価値観から判断基準が明確なものへと変化していくという訳です。
不要と判断したものを切り捨てる
判断基準ができ上るとどれが重要なことか、不要であるか分けやすくなっていきます。
次に行うことは不要と判断したものを切り捨てるということです。
仕事で成果を上げている部分は全体の20%ほどであると言われています。
逆に言えば80%があってもなくても成果には影響はしないということです。
その80%の部分を容赦なく切り捨てていき、20%のところにリソースを集中させていけばいまより断然成果を上げていくことができるというわけです。
エッセンシャル思考では99%が無駄とも表現しているので、いかに無駄の中に生きているかがわかるかと思います。
ただ、無駄と分かっているものでもなかなかノーと言えない実情もあるかと思います。
そこで切り捨てるにも相手の反感を買わない程度にソフトに行うことが良いかと思っています。
例えば毎日同じ時間帯に1時間の定例会を実施していれば、開催頻度を減らしたり、時間帯を半分にしたりなどの調整をかけ、無駄と判断した時間を削減していきます。
そして今大切であると判断した、たとえば新規事業展開、収益拡大につながる企画書を書いたり、コスト削減、問題解決につながる分析をしたりする時間にあてていくのです。
エッセンシャル思考は危険といわれるところその一
エッセンシャル思考は危険といわれていますが、その一つがこの切り捨てる行為となります。
例えば、家族との時間が大ことということで会社の飲み会を断り続けていたらどうなるか、会社の同僚の飲み会程度でしたら付き合いが悪い奴と言われるぐらいで何も影響はしないでしょう。
しかし会社主催の上層部とのコミュニケーションを目的とした飲み会でしたらどうでしょう。
役員などの上層部の人たちからの印象はよくないので、昇格や出世が遅いなど思わぬところで影響を受ける可能性があるかもしれません。
また、家族との時間が大切なので業後の打ち合わせは参加できないとキャンセルした場合、
後続の仕事に影響が出て完了時期が延びてしまうこと態になれば会社の損害を引き起こしてしまうかもしれません。
明確な判断基準は刃のように鋭く作用することがありますが、やはりなにかしらの組織に所属して活動している以上は
その状況を踏まえ視野を広くして総合的に判断をしなければいけないということも肝に銘じておく必要がありそうです。
仕組化し自動化する
やるべきことを決め、判断をしながら活動を続けていくことになりますが、次に障壁となるのがそれが継続できないことです。
上記の例ですと、役割を父親とし、家族との時間を創出することをミッションとして活動していきますが、
やはり人間、時と共にそのミッションを忘れ、組織のルールや慣例、しきたりに身をゆだねてしまっていることもあるかと思います。
エッセンシャル思考はその解決方法に以下をあげています。
・物ことは大概うまくいかないので、見積は1.5倍増しにする
・本当の障害を取り除く
・小さくても前進する
・無意識に行動するレベルに習慣化
・自分の行動基準をエッセンシャルにする
・過去と未来にとらわれず今を考える
特に重要なのが「習慣化」です。
習慣とは食べて歯を磨いて寝るみたいな、日常何気なくしている行為を指しますが、自分の中で決めたやるべきことをそのレベルまで落とし込むことです。
スポーツ選手がハードなトレーニングをする姿を見て大変だなと思うかもしれませんが、
ハードなトレーニングでも習慣化されていれば歯を磨く行為と大差がないので、本人は大変とも思っていないでしょう。
明確な判断基準でやるべきことを決め、決意し、習慣化するレベルで継続できたら、きっとその成果はとてつもないものになることが想像できますね。
ここで重要なのが、なにか調子が悪いなと思っても歩みを止めないことです。止めたら三日坊主まっしぐらです。
その時は配分を調整し、少しでもやることです。
トレーニングだったらウェイトを減らしたり、勉強だったら勉強するページ数を少なくしたり、スローペースでも歩んでいくことをしていきます。
なお、エッセンシャル思考では努力や根性で能力以上のことを行わないことを前提としていますので、夏休みの宿題のように貯めるだけ貯めたタスクを短期集中でおこなうことはしないようにしましょう。
エッセンシャル思考は危険といわれるところその二
エッセンシャル思考は危険といわれるところの二つ目はこの習慣化であるといわれています。
この習慣化は良くも悪くも本人へ強力に作用するからです。
たとえばなにかしらのギャンブルにはまったとします。
当初は遊び程度で限定的にやっていたものが、
友人に誘われまたやってしまい、
何回かやるうちに大当ての快感を得てしまい、
攻略方法を覚え、のめり込み、
気が付けばギャンブルをすることが日課になってしまった。
という感じです。
ギャンブルをするといったことは本人にとって今やるべきで大切なことでしょうか。
それは自己判断したのではなく周りに流された側面が大きいでしょう。
しっかりとした判断基準を持ち、しかるべき時に自分で判断することがいかに重要であることがわかるかと思います。
さいごに
いかがでしょうか。
今回は、
・エッセンシャル思考の適用方法と危険となる条件を考察
についてまとめました。
エッセンシャル思考を使いこなすにはやはりある程度の時間が必要になります。
自分の人生を見つめなおしてより良い方向にするための再定義する作業であるからです。
けれど、一旦身に着けてしまえばあとは一生もののスキルとして自動的に作用していくはずです。
より自分らしく人生を謳歌するためにその手法のひとつとしてあるエッセンシャル思考はとても有効だと思いますので、ぜひトライしてみてください。
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