Excelでバーコード(CODE39/CODE128)を作成したいときはないでしょうか。
けど、そんな中で悩むことは、
・VBAでバーコード(CODE39/CODE128)を一括作成ししたいが方法がよくわからない
ですよね。
今回はそんなお悩みを解決する
・VBAでバーコード(CODE39/CODE128)を一括作成する方法
についてまとめます!
もくじ
Excelでバーコード(CODE39/CODE128)を作成するイメージ
Excelでバーコード(CODE39/CODE128)を作成するイメージについて説明をします。
まずは標準機能でExcelのシートから手動でバーコードを挿入していきます。
バーコードを設置できたら手動でバーコードの種類(CODE39/CODE128)を変更したり、値を設定したりします。
次にVBAでバーコードを一括で作成していきます。
値をA列に設定し、バーコードのサイズはB列の縦横の幅に自動調整するようにします。
一括でバーコードが作成できると便利ですよね!
早速試してみましょう。
バーコード(CODE39/CODE128)について
CODE39とは
CODE39は数字、アルファベット大文字、記号(-,.,スペース,$,/,+,%,*)に対応しています。アルファベットや記号が扱えるため、品番など特定がしやすく、主に工業用バーコードとして多く使われています。
CODE128とは
CODE128は、アスキーコード全文字
数字、アルファベット大文字/小文字、記号全般に対応しており、CODE39より扱える文字種が多いですが、CODE39の方が普及しています。GS1-128として、各業界で利用され始めています。
手動でバーコード(CODE39/CODE128)を作成する
手動でバーコード(CODE39/CODE128)を作成する方法について説明をします。
Officeでは「Microsoft BarCode Control」というライブラリが用意されていて、それを使うことによりバーコードのオブジェクトを追加することができます。
バーコード(CODE39)を作成する
「開発」タブををクリックし、「挿入」>「コントロールの選択」ボタンをクリックします。
コントロールの選択ウインドウが表示されたら「Microsoft BarCode Control 16.0」を選択し「OK」をクリックします。
バーコードを貼り付けたい箇所へドラッグし、同時にサイズを調整していきます。
マウスをはなすとバーコードが生成されシートに表示されたら
再度選択し右クリック、「Microsoft BarCode Control 16.0オブジェクト」>「プロパティ」をクリックします。
スタイル「6-CODE39」を選択し、「OK」をクリックします。
次に、バーコードのコード(値)を設定していきます。
先ほど貼り付けたバーコードオブジェクトを右クリックします。
「プロパティ」ウインドウの「value」プロパティにバーコードの値を英数字混合文字列で入力します。
バーコードの内容が変われば完成です。
バーコード(CODE128)を作成する
次にCODE128のタイプのバーコードを作成していきましょう。
先ほど作成したバーコードオブジェクトを選択し右クリックします。
「Microsoft BarCode Control 16.0オブジェクト」>「プロパティ」をクリックします。
スタイル「7-CODE128」を選択し、「OK」をクリックします。
次に、バーコードのコードの値を設定していきます。英数字にCODE39では対応していない記号を加えてみます。
バーコードオブジェクトを右クリックして、「プロパティ」ウインドウを表示させます。
「value」プロパティにバーコードの値を入力します。
バーコードの内容が変わりましたね。
次はVBAを使い一括でバーコードを作成してみましょう。
VBAでバーコード(CODE39)を一括作成する
VBAでバーコード(CODE39/CODE128)を一括作成する方法について説明をします。
今回は値をA列に設定し、バーコードのサイズはB列の縦横の幅に自動調整するようにします。
まずはCODE39から作成していきます。A列の値は英数字混合の文字列を指定するようにします。
VBAコード
VBAは以下の通りです。
Sub バーコードを生成する()
Dim intTop As Integer
Dim intLeft As Integer
Dim intWidth As Integer
Dim intHeight As Integer
Dim objBarCodeSetup As BarCodeCtrl
Dim i As Integer
'Excel表示シートのA列2行目以降にある値の件数分処理を繰り返します。
For i = 2 To Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
'B列セルの位置、サイズ情報を取得し変数へ代入します。
With Cells(i, 2)
intTop = .Top 'セル上部の位置
intLeft = .Left 'セル左側の位置
intWidth = .Width 'セル幅のサイズ
intHeight = .Height 'セル高さのサイズ
End With
'BARCODE.BarCodeCtrlタイプのOLEオブジェクトを追加し、選択状態にします。
ActiveSheet.OLEObjects.Add(ClassType:="BARCODE.BarCodeCtrl.1", _
Link:=False, DisplayAsIcon:=False, _
Left:=intLeft + 2, Top:=intTop + 2, Width:=intWidth - 5, Height:=intHeight - 5).Select
'選択したバーコードオブジェクトをオブジェクトにセットします。
Set objBarCodeSetup = Selection.Object
'バーコード コントロールのプロパティを設定します。
With objBarCodeSetup
.Style = 6 '6はCode-39、7はCode-128となります。
.Value = Cells(i, 1).Value 'A列の値をバーコードのValueプロパティへ設定します。
End With
Next
'オブジェクトを解放します。
Set objBarCodeSetup = Nothing
End Sub
VBAの設定
Excel表示シートのA列2行目からの指定となっていますが、行数を変更する場合は変数iの数値を変えてください。
For i = 2 To Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
バーコードの貼り付け先はB列となっていますが、C列など別の列にする場合はCellsの第二引数を変更してください。C列の場合は3、D列は4を指定します。
With Cells(i, 2)
VBAの実装
VBAの実装方法については
VBAの実装手順
をご参照ください。
VBAを実行
VBAを実行しましょう。
はい、B列にCODE39のバーコードが一括で作成されましたね!
値も反映されています!
VBAの説明
VBAについて説明をします。
Excel表示シートのA列2行目以降にある値の件数分処理を繰り返します。
For i = 2 To Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
B列セルの位置、サイズ情報を取得し変数へ代入します。
With Cells(i, 2)
intTop = .Top 'セル上部の位置
intLeft = .Left 'セル左側の位置
intWidth = .Width 'セル幅のサイズ
intHeight = .Height 'セル高さのサイズ
End With
BARCODE.BarCodeCtrlタイプのOLEオブジェクトを追加し、選択状態にします。
バーコードの貼り付け位置とサイズは先ほどのセルの情報をベースに設定します。
ActiveSheet.OLEObjects.Add(ClassType:="BARCODE.BarCodeCtrl.1", _
Link:=False, DisplayAsIcon:=False, _
Left:=intLeft + 2, Top:=intTop + 2, Width:=intWidth - 5, Height:=intHeight - 5).Select
選択したバーコードオブジェクトをオブジェクトにセットします。
Set objBarCodeSetup = Selection.Object
バーコード コントロールのプロパティを設定します。
With objBarCodeSetup
.Style = 6 '6はCODE39、7はCODE128となります。
.Value = Cells(i, 1).Value 'A列の値をバーコードのValueプロパティへ設定します。
End With
Styleプロパティはバーコード シンボルのスタイルを指定するプロパティとなりますので、以下の表を参考に設定したいスタイルを指定します。
今回はCODE39なので6を指定します。
バーコード コントロールStyle プロパティ一覧
Style | 説明 |
---|---|
0 -UPC-A | 商品のマーキングに広く使用されている POS シンボルです (米国とカナダ)。 |
1 -UPC-E | UPC の短縮バージョンです。標準バージョンのシンボルが印刷できないような小さい商品に使用します。 |
2 -JAN-13 | 国際的な規格の POS シンボルです。書籍や雑誌などを含め、すべての商品に使用します。 |
3 -JAN-8 | JAN の短縮バージョンです。標準バージョンのシンボルが印刷できないような小さい商品に使用します。 |
4 -Casecode | 製造会社や卸し売り会社が小売り店に商品を出荷するとき、梱包箱の外側に表示するシンボルです。 |
5 -NW-7 | 英数字を表すことができるバーコード シンボルです。コンピュータ機器など、特殊な商品のパッケージに表示します。 |
6 -Code-39 | 英数字を表すことができるバーコード シンボルです。FA (Factory Automation) をはじめ、工業用として広く使用されています。 |
7 -Code-128 | フル ASCII の 128 文字をコード化したバーコード シンボルです。 |
8 -US Postnet | 処理を自動化するため、郵便物に表示するバーコード シンボルです (米国)。 |
9 -US Postal FIM | 処理を自動化するため、郵便物に表示する特殊なバーコード シンボルです (米国)。 |
10 -カスタマバーコード | 処理を自動化するため、郵便物に表示するバーコード シンボルです (日本)。 |
参考:https://docs.microsoft.com/ja-jp/previous-versions/office-development/cc427155(v=msdn.10)
Valueプロパティはバーコードのデータを指定するプロパティなので、セルの値を指定します。
その他のバーコード コントロールのプロパティは以下の通りです。
プロパティ | 説明 |
---|---|
Style | バーコード シンボルのスタイルを指定します。 |
SubStyle | さらに細かいスタイルを指定します。 |
Validation | データの有効性を確認するかどうかを指定します。 |
LineWeight | バーコード シンボルの線の太さを指定します。 |
Direction | バーコード シンボルの表示方向を指定します。 |
ShowData | 数値データを表示するかどうかを指定します。 |
ForeColor | バーコード シンボルの前景色を指定します。 |
BackColor | バーコード シンボルの背景色を指定します。 |
Value | 作成するバーコード シンボルのデータを指定します。 |
参考:https://docs.microsoft.com/ja-jp/previous-versions/office-development/cc427149(v=msdn.10)?redirectedfrom=MSDN
オブジェクトを解放します。
Set objBarCodeSetup = Nothing
VBAでバーコード(CODE128)を一括作成する
次はVBAでバーコード(CODE128)を一括作成してみましょう。
A列の値を英数字記号の混合文字列にしていきます。
VBAの設定
バーコード コントロールのプロパティを変更していきます。
「 .Style = 6」を CODE128を意味する「.Style = 7」へ変更します。
With objBarCodeSetup
..Style = 7 '6はCode-39、7はCode-128となります。
.Value = Cells(i, 1).Value 'A列の値をバーコードのValueプロパティへ設定します。
End With
VBAを実行
VBAを実行しましょう。
はい、B列にCODE128のバーコードが一括で作成されましたね!
値も反映されています!
VBAの実装手順
実装手順は以下の通りです。
Excel側にVBAを実装していきます。
①Excelを新規に開き、「開発」タブをクリックし、「VisualBasic」をクリックします。
もしくはショートカットキー「Alt」+「F11」でもOKです。
②標準モジュールを追加します。
左ペインのVBAProjectを右クリックし、「挿入」、「標準モジュール」を選択します。
③右ペインのウインドウに上記のVBAを入力します。
こちらで完了です。
VBAを実行する
では早速VBAの実行をしてみましょう。
①「開発」タブの「VBA」をクリックし実行したいマクロを選択し、「実行」をクリックします。
②処理がされたことが確認できれば完了です。
さいごに
いかがでしょうか。
今回は、
・VBAでバーコード(CODE39/CODE128)を一括作成する方法
についてまとめました。
また、他にも便利な方法がありますので、よろしければご参照頂ければと思います。
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