Excelでバーコードを作成したいときはないでしょうか。
けど、そんな中で悩むことは、
・Excelマクロでバーコードを一括作成したいが方法がよくわからない
・Excelでバーコードを作成したがうまく表示されず困っている
ですよね。
今回はそんなお悩みを解決する
・Excelマクロによるバーコード作成方法
・Excelでバーコードが表示されない原因と対処法
についてまとめます!
もくじ
Excelで作成できるバーコードの種類
Excelで作成できるバーコードの種類は以下の通りです。
Excelに付随されているバーコードコントロールにて作成することができます。
バーコード コントロールStyle プロパティ一覧
Style | 説明 |
---|---|
0 – UPC-A | 商品のマーキングに広く使用されている POS シンボルです (米国とカナダ)。 |
1 – UPC-E | UPC の短縮バージョンです。標準バージョンのシンボルが印刷できないような小さい商品に使用します。 |
2 -JAN-13 | 国際的な規格の POS シンボルです。書籍や雑誌などを含め、すべての商品に使用します。 |
3 – JAN-8 | JAN の短縮バージョンです。標準バージョンのシンボルが印刷できないような小さい商品に使用します。 |
4 – Casecode | 製造会社や卸し売り会社が小売り店に商品を出荷するとき、梱包箱の外側に表示するシンボルです。 |
5 – NW-7 | 英数字を表すことができるバーコード シンボルです。コンピュータ機器など、特殊な商品のパッケージに表示します。 |
6 – Code-39 | 英数字を表すことができるバーコード シンボルです。FA (Factory Automation) をはじめ、工業用として広く使用されています。 |
7 – Code-128 | フル ASCII の 128 文字をコード化したバーコード シンボルです。 |
8 – US Postnet | 処理を自動化するため、郵便物に表示するバーコード シンボルです (米国)。 |
9 – US Postal FIM | 処理を自動化するため、郵便物に表示する特殊なバーコード シンボルです (米国)。 |
10 – カスタマバーコード | 処理を自動化するため、郵便物に表示するバーコード シンボルです (日本 |
11 – QRコード | QRバーコード シンボルです。 |
参考:https://docs.microsoft.com/ja-jp/previous-versions/office-development/cc427155(v=msdn.10)
Excelでバーコードを作成する方法
Excelでバーコードを作成する方法について説明をします。
Officeでは「Microsoft BarCode Control」というライブラリが用意されていて、それを使うことによりバーコードのオブジェクトを追加することができます。
「開発」タブををクリックし、「挿入」>「コントロールの選択」ボタンをクリックします。
コントロールの選択ウインドウが表示されたら「Microsoft BarCode Control 16.0」を選択し「OK」をクリックします。
Access Runtime をダウンロードMicrosoft 365インストールする
バーコードを貼り付けたい箇所へドラッグし、同時にサイズを調整していきます。
マウスをはなすとバーコードが生成されシートに表示されたら
再度選択し右クリックします。
「Microsoft BarCode Control 16.0オブジェクト」>「プロパティ」をクリックします。
スタイルの中から作成したいバーコードのタイプを選択し、「OK」をクリックします。

各値の設定方法は以下の記事をご参照ください。
JANコード8桁/13桁
CODE39/CODE128
NW-7
QRコード
Excelマクロによるバーコード作成方法
Excelマクロによるバーコード作成方法について説明をします。
サンプルはバーコードの中でも最近追加されたQRコードを採用しています。
QRコードの値をA列に設定し、バーコードのサイズはB列の縦横の幅に自動調整するようにします。
VBAコード
VBAは以下の通りです。
Sub バーコードを生成する()
Dim intTop As Integer
Dim intLeft As Integer
Dim intWidth As Integer
Dim intHeight As Integer
Dim objBarCodeSetup As BarCodeCtrl
Dim i As Integer
'Excel表示シートのA列2行目以降にある値の件数分処理を繰り返します。
For i = 2 To Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
'B列セルの位置、サイズ情報を取得し変数へ代入します。
With Cells(i, 2)
intTop = .Top 'セル上部の位置
intLeft = .Left 'セル左側の位置
intWidth = .Width 'セル幅のサイズ
intHeight = .Height 'セル高さのサイズ
End With
'BARCODE.BarCodeCtrlタイプのOLEオブジェクトを追加し、選択状態にします。
ActiveSheet.OLEObjects.Add(ClassType:="BARCODE.BarCodeCtrl.1", _
Link:=False, DisplayAsIcon:=False, _
Left:=intLeft + 2, Top:=intTop + 2, Width:=intWidth - 2, Height:=intHeight - 2).Select
'選択したバーコードオブジェクトをオブジェクトにセットします。
Set objBarCodeSetup = Selection.Object
'バーコード コントロールのプロパティを設定します。
With objBarCodeSetup
.Style = 11 '11はQRコードとなります。
.Value = Cells(i, 1).Value 'A列の値をバーコードのValueプロパティへ設定します。
End With
Next
'オブジェクトを解放します。
Set objBarCodeSetup = Nothing
End Sub
VBAの設定
Excel表示シートのA列2行目からの指定となっていますが、行数を変更する場合は変数iの数値を変えてください。
For i = 2 To Cells(Rows.Count, 1).End(xlUp).Row
バーコードの貼り付け先はB列となっていますが、C列など別の列にする場合はCellsの第二引数を変更してください。C列の場合は3、D列は4を指定します。
With Cells(i, 2)
バーコードのスタイルを指定します。指定可能なスタイルは以下の通りです。
.Style = 11 '11はQRコードとなります。
値 | 内容 |
0 | UPC-A |
1 | UPC-E |
2 | JAN-13 |
3 | JAN-8 |
4 | Casecode |
5 | NW-7 |
6 | Code-39 |
7 | Code-128 |
8 | US Postnet |
9 | US Postal FIM |
10 | カスタマバーコード |
11 | QRコード |
VBAの実装手順
実装手順は以下の通りです。
Excel側にVBAを実装していきます。
①Excelを新規に開き、「開発」タブをクリックし、「VisualBasic」をクリックします。
もしくはショートカットキー「Alt」+「F11」でもOKです。
②標準モジュールを追加します。
左ペインのVBAProjectを右クリックし、「挿入」、「標準モジュール」を選択します。

③右ペインのウインドウに上記のVBAを入力します。
こちらで完了です。
VBAを実行する
では早速VBAの実行をしてみましょう。
①「開発」タブの「VBA」をクリックし「バーコードを生成する」を選択し、「実行」をクリックします。
②処理がされたことが確認できれば完了です。
バーコードが表示されない原因と対処法
バーコードが表示されない原因は主に3つあります。
バーコードが表示されない原因①:バーコード毎の最大桁数以上の値を指定している
バーコードが表示されない原因②:バーコード毎の指定文字種以外の文字を指定している
バーコードが表示されない原因③:バーコード毎の値の指定パターンに合っていない
対処法については別記事に詳細を記載していますので、そちらをご参照ください。
さいごに
いかがでしょうか。
今回は、
・Excelマクロによるバーコード作成方法
・Excelでバーコードが表示されない原因と対処法
についてまとめました。
また、他にも便利な方法がありますので、よろしければご参照頂ければと思います。
めちゃくちゃ助かりました!ありがとうございます!!